6年ぶり日本記録更新に素直に喜べない?!世界に膨らむ瀬戸大也の野望‼

6年ぶりに更新された「男子100M自由形」の日本記録。中村克選手のイケメンぶりも手伝って、かなりの話題だ。


そんな中、シドニー五輪から競泳界を抜本的に改革し、「競泳ニッポン」の建て直しの中心だった、上野広治競技委員長が、27日の理事会で解任される事が報道された。



上野委員長は、コーチの組織変更や、選手の強化基準など改革し、「メダルゼロ」で終わったアトランタ五輪以降の競泳界のリーダーだ。


中でも「世界一厳しい」とさ
れる「派遣標準記録」を代表選考に導入した事は有名である。


…という事でなんとなく「男子100M自由形」の「2015年度国際大会派遣標準記録」を見てみると…


派遣標準Ⅰ
(ランク8位・メダル目標)
48秒00

派遣標準Ⅱ
(ランク16位・入賞目標)
48秒29

という事で、
中村克選手(48秒41)は個人では代表に選考されないし入賞も難しい、という、なんとも「お祭り気分」が醒める現実があった…


それでは、いわいる「高速水着時代」(~2009年12月)の残る日本記録は何か。
(記録省略)


○800M自由形
松田丈志・2009年4月)

○50M背泳ぎ
古賀淳也・2009年8月)

○100M背泳ぎ
入江陵介・2009年8月)

○200M背泳ぎ
入江陵介・2009年7月)

○50Mバタフライ
(高安亮・2009年4月)

○100Mバタフライ
(河本耕平・2009年9月)

○200Mバタフライ
松田丈志・2008年8月)


ひとつだけ古い「200Mバタフライ」が気になるところだ。

………

「2バタ」といえば、瀬戸大也がさかんに「世界記録を出す!」と言っているのが「200Mバタフライ」。去年は瀬戸が世界ランク1位を叩き出した種目だ。
仁川アジアのベスト記録は

瀬戸大也2014年ベスト
1分54秒08
(仁川アジア大会


○世界記録
1分51秒51
フェルプス・2009年)

続いて、シェー(ハンガリー)の2009年の記録があるし…

『ビックマウス?!』
と眉をしかめたくなるところだ。


ところが、
瀬戸のライバルのチャド・レクロス(南ア)のベストは…


○1分52秒96
(2012年・ロンドン五輪


○1分54秒97
で、松田の日本記録とほぼ同じ‼(笑)


ビックマウスどころか、大先輩に配慮した発言?(笑)とさえ感じてしまう。


そういうところに、瀬戸を小学生の頃から指導する、梅村コーチの巧みな「瀬戸懐柔術」が感じられて面白い。


萩野は長水路の日本記録を4種目保有しているのに対し、瀬戸はゼロ(短水路は2バタと2個メの2種目あり)。


「打倒レクロス!長水路日本記録ゲット!」を「世界記録出す!」と言い換えているかとも。


瀬戸は最近「早稲田スポーツ」の取材に答えて

「自分は飽きっぽいので、そういう事は、コーチ任せです」

などと語っている(笑)目標を明解にするのもコーチの腕だ。


梅村コーチは、日本代表コーチの中で最年少の40歳。最近は「男子ヘッドコーチ」なども任されている。経歴は「旭川大卒」くらいしかわからない(笑)


萩野公介の育ての親、前田覚コーチが、年上の佐藤洋介や清水咲子(萩野や佐藤の評判を聞いて移籍)を指導した経験に比べ、

梅村コーチの先の指導した選手は不明。著作などなし。


アトランタ五輪の日本代表コーチは、鈴木陽二(セントラル)以外は一新された。


けれども、シドニー以降は、
平井伯昌、高橋雄介(中央大)、道浦壽(イトマン)、藤森喜弘(日体大)、奥野景介(早稲田大)、竹村義弘(JSS)、久世由美子(松田丈志担当)

…と同じメンバーが続いている。優れた指導者に優秀な選手が集まるが、12年以上それが続いている。
平井監督が、65歳になった久世コーチをジュニアのコーチに引き留めたりもしているが、全体的に高齢化が当然進んでいる。


今回の世界水泳のコーチには、池江璃香子のベテランの村上コーチ(ルネッサンス)、松田の元に戻った久世コーチの後任になる形もとり、

若手の金藤理恵の加藤コーチ(東海大)など新メンバーが選ばれた。所属先もうまくバラけた!


上野委員長は常々「コーチの改革が先」と言っていたようだが、今回は自身の解任で新体制を示しそうだ。


鈴木陽二コーチは元々鈴木大也の育ての親。教え子を「連盟会長」に祭り上げて、体制を整えるあたり、このおじさんたちはシタタカです(笑)

………

話を「世界水泳カザン」を戻そう。実は、瀬戸大也の「野望」はもうひとつある。くどいが、記録をおさらいしよう!



≪男子200Mバタフライ≫
○世界記録
1分51秒51
フェルプス・2009年)

○チャド・レクロスのベスト
1分52秒96
ロンドン五輪・2012年)

○日本記録
1分52秒97
松田丈志・2008年)

瀬戸大也のベスト
1分54秒08
アジア大会2014年)

○レクロスの2014ベスト
1分54秒96

○派遣標準Ⅰ(メダル相当)
1分54秒79

○2014年世界3位
1分55秒09
(シールズ・米国)

○坂井聖人(4位)のベスト
1分55秒08
ジャパンオープン2015)
4月の日本選手権より0.15更新。


瀬戸は後輩の坂井との「ダブル表彰台」をも、かなり具体的になっているのだ。

いつも、なんとなく萩野の引き立て役?に回っているのだが、
チャドと坂井の真ん中に立っている姿、めちゃかっこよくない?(笑)



※坂井はジャパンオープンに出場し、100M・200Mバタフライ、400M自由形の3種目で自己ベストを更新した‼

実は、中村克をしのぐヒーローになりそうな予感ありあり。
しかし、去年初代表なので、そっとしておいてあげて下さい‼な感じ(笑)
3人で猛練習です、きっと。


………
≪世界ランク2014年≫
○昨年度5位
平井健太(代表ならず)

○昨年度6位
デデウス(ブラジル)
○昨年度7位
プロメル(デンマーク
○昨年度8位
コルゼニオスキ(ロシア)

………

≪世界短水路ドーハ(2013年12月)≫

1位:レクロス
2位:瀬戸
3位:コルゼニオスキ
4位:シールズ
5位:プロメル

坂井は予選で「100M折り返し半タッチにより失格」。

………

瀬戸大也 VS チャド」
「瀬戸・坂井W表彰台なるか」


8月5日(水)深夜!!

見逃すな!